今日はAlliance francaiseへ行って、フランス語の能力を診断してもらう予定だったが、診断するまでもなく、「完璧ビギナー」ということに落ち着いた。フランスでフランス語を習うのは、ヨーロッパ人が多いのか、そもそも言葉も似ているし、学校でもフランス語を普通に習ったりしているので、レベルのチェックが必要なんだとおもう。フランス語を勉強したことがないアジア人というのは、完全に圏外だ。順調に物事が運べば、5月からフランス語の授業を受ける予定だ。
急にAlliance francaiseへ行ったのは、CNRSが授業料を払ってくれることがわかったからだ。いまさらという感じだ。他にもいまさらなのは、mutuelという健康保険に普通のフランス人は入っている。フランスの場合、国がやっているassurance maladieというのに加え、会社などを経由してなんらかの保険にはいるらしい。当然普通は自動的に会社が推薦するものに入っているのだけど、CNRSが何もやってくれなかったし、何も教えてくれなかったので入っていなかったことがわかり、研究所のボスもずっこけた。assurance maladieの健康保険カードは滞在許可が出たあとにもらえる。しかし、滞在許可も9ヶ月たった今も手に入らないので、assurance maladieも実質無し。滞在許可に関しては何が問題で進まないのかもわからない。CNRSが解決しないといけない問題だけど何もしない。CNRSは仕事をしないことに関しては、すごく強い意志をもった研究機関なのだ。
そういううんざりなことの多いパリ生活だけど、一方でひどくうんざりなことが続くと、物事をポジティブに考えるようになる。そうじゃないと精神の健康を保つことができないからだ。一般のフランス人は小さな時からコツコツと、精神を鍛えて成長するので強い、というか鈍感だ。アフリカの人たちは言うまでもなく圧倒的だ。パリでは問題は自分で解決するのが基本だ。フランス語が喋れないと文句も言えないし、助けも求められない。そんななかでも、研究者は恵まれている。シテのようなところに住めて、給料もきちんともらえる。フランス語が喋れなくても仕事ができる。大変ありがたいおもうべきだ。しかし、早く出ていきたい、こんなところ、と思うこともしばしば。たぶん二年目からもっと楽しくなるんだと思います(ポジティブに)。