古池にカエルが飛び込むとポチャンと音がする。波紋がピャーッと広がっていく(擬音が多い)。音も波なので、ウワーンと広がっていく。音が空気の中を伝わっていくときには、空気が揺れている。空気の揺れ具合は、空気の濃さで決まる。濃いとゆっくり揺れるし、薄いと速く揺れる。だから、濃いところは音がゆっくり進み、薄いところは音が速く伝わる。
左から右に、横一列にならんだスピーカから、同時に音を出したとする。左側の方の空気が濃くて、右側の空気が薄いとする。すると、左側の音がゆっくり進んで、右側の音が速く進むので、音の先頭は、徐々に左に曲がっていく。波はこのようにして屈折する。同じ原理で、夜、遠くの電車の音とか、サイレンの音がよく聞こえるという現象を説明できる。夜、地面は先に冷えるので、地面近くの空気が濃くなる。一方、上空の空気は薄い。地面近くから斜め上空に向かって出た音が、段々屈折して角度を浅くしていき、ついには上空から地面に向かう方向を向く。そして、障害物に邪魔されること無く、我々の耳に届くという寸法だ(何の寸法だろうか?)。光ファイバーも同じ原理で、ファイバー内を光が反射し続けて、光をロスすることなく伝える。レンズの場合、真ん中の分厚いところは、光が遅れる。外側の薄いところは先に行く。だから、外側の光の方がレンズを出た後、たくさん進むことができて、焦点といわれる距離のところで、真ん中などの、遅れて来た光と合流する。