自転車の車輪は三つの部品でできている。まわりの輪っか(リムという)。車輪の真ん中の部分(ハブという。自転車の本体と繋がっている)。それから、リムとハブを繋ぐ、細いたくさんの針金みたいなもの(スポークという)。
自転車の前後の二つの車輪で、人間の体重を支えている。車輪のなかで、体重を支えているのは、縦のスポークではなく、実は横のスポークだ。体重がかかって、車輪は少し横長になる。スポークが無ければ、そのまま横につぶれてしまうものを、横のスポークが引っ張って支えている。引っぱりに強ければ、それで良いので、スポークの代わりに紐でも車輪を作ることができる。そういうものも存在する。
さて、体重が60キログラムの人が、自転車に乗ったときに、スポーク一本あたりが支えなければいけない重さはどれだけか。すごく極端な例として、ある瞬間に一番水平に近いスポークだけで、車輪がつぶれないよう支えているとする。車輪を前から見て、くの字、につぶれないように、表と裏に、それぞれスポークがついている(張っている、といったほうがいいかな)。一つの車輪あたり、ハブから見て、左右と表裏の4本のスポークが、体重を支えるのに使われている。前後の車輪を合わせて8本だ。だから、60キログラム割る8が、スポーク一本あたりで支える体重となる。つまり、7.5キログラム。スポークを天井からぶら下げて、8キロくらいのおもりをぶら下げて、ちぎれなければオッケーだ。
段差などで、車輪に大きな負荷がかかることがあるので、実際はもっと強くないといけないだろう。